あれから10年

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Tai Takehara wrote on 3/11/21

「あれから10年」多くの人々が今そう思っているのではないでしょうか。2011年3.11あの日マグネチュード9の大地震に見舞われ日本は覚醒させられました。10年前、経済は2008年のリーマンショック以来停滞し回復の兆候が見えず政治は民主党政権下の混迷で行き先が知れず社会には閉塞感と言う言葉が蔓延していた最中に突然の大地震ー大津波ー原発爆発ー放射能流失の連続大災害に見舞われたわけですから人命も含めそのダメージは計り知れないものでした。私もアメリカから駆けつけ相馬市に行きましたが多くのボランティアが福島、宮城、岩手県を中心に復興活動をはじめ、政府は復興庁を新設し被災者支援やインフラの再建や大型堤防の建設そして原発対策等に莫大な予算を繰り出し、そのカオスの中で安倍政権が発足し2020東京オリンピック・パラリンピック開催を誘致し、日本は復興とオリンピックを旗印に官民あげて突っ走って来た10年でした。そして世界的には中国経済の一帯一路政策による急拡大を牽引役に中国マネーが溢れリーマンショック後のリバウンド効果をもたらし一気に上昇気流に乗ったところに登場したのが不動産王大統領トランプ第45代アメリカ大統領でした。彼のShow(演出)とDeal(駆け引き)を巧みに操りながらなりふり構わずアメリカファーストを推し進めるナショナリズムにアメリカ国内はもとより世界中が振り回されその一種の狂気をおびた熱気と中国パワーの膨張が地球を沸騰点まで押し上げるかと思わせんばかりになったその時、想定外とも言えるところから新型コロナウイルスが現れあっという間に地球を丸っと覆ってしまいました。パンデミックによって緊急事態宣言が出され世界中で人の行き来は制限されレストランは一斉にクローズし国境は閉鎖され75億人総自粛状態をもたらし目に見えない命の危機による静かなパニックは人間の身体と精神のリズムを乱して社会を完全に不安定な状態にしてしまっています。生命の営みはバイオリズムのアップダウンを常として時間のエネルギーとともに進んでいるのだから全ては通過点かも知れないけれどあとで歴史的に振り返ればこの10年は慌ただしい“命の10年“だったに違いない。さあ、新型コロナもワクチンのおかげで収束が見え出し次の10年に向かって走り出した我々を待っているのはどのような運命か。一歩一歩進んで行こう命の意味を考えながら。

合掌

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