By Ken Hanawa
昨日6月30日、東京オリンピックの聖火ランナーの一人として、横浜みなとみらい地区にある赤レンガ倉庫でのイベントに参加いたしました。今回そのような形でオリンピックなるものに関わりを持ち、感じたことを綴ってみたいと思います。
数年前に、札幌へ旅した折、円山公園にあるオリンピック博物館へ行き、その歴史や過去の選手の紹介、競技で使われる道具の陳列など、とても興味深く閲覧し、自分も何かの形でオリンピックに関わりたいな、と漠然と考えていました。そして2年前、聖火ランナー募集を目にしたとき、これは是非と飛びついたのです。
200を超える倍率でしたが、運よくパスし、晴れて聖火ランナーとしてエントリーできたわけです。審査の基準は知る由もありませんが、申込書に書いた地域活動の欄に、”子ども食堂に有機農産物を無償提供”という部分が地域への貢献、子どもへの支援というカテゴリーで評価されたのではないかと推測されます。
恥ずかしながら、以前はオリンピックにあまり深い関心が無かったものですから、聖火リレーのことは知識はまるでなく、今回聖火ランナーデスクの方から多くの知識をいただきました。
強く感じたことは、このイベントには実に多くの人たちが関わっており、一つにまとめあげることは大変だろうな、ということです。まずIOCがいます。そして開催地である東京都。スポンサー(聖火リレー関係だけでも11社)。メディア。選手。ボランティア。防犯や医療対策も講じられるため国も全力を挙げてサポートします。特に今年は新型コロナの影響で、内容変更が頻繁にあり、調整につぐ調整で関係者のご苦労は察するに余りあります。
聖火リレーのイベントで多くの関係者と接する機会がありましたが、実にてきぱきと段取りをとられ、それは見事でした。もっとも感動したのは、私たち聖火ランナーの気持ちをよくくみ取って、不安の無いように誘導してくれたことです。聖火ランナーは、有名人を除けば、ほとんどが一般人です。中には障がい者もいれば子供もいます。多くの人前でパーフオーマンスしたり、インタビューを受けることに慣れていません。そんな時、傍らにいて絶妙なアドバイスをしてくれるのです。
日本人は、ほかの人の立場や気持ちを汲むのが実に上手な国民だと思います。それが形として現れたものが”おもてなし”であるとしみじみ感じました。この道徳があれば、どこの国からどんな人が来ようと、自信をもって迎えられると確信した次第です。自分が日本人に生まれ、道徳心の高い人たちに囲まれていることに感謝と誇りを持ち、今月23日から始まるオリンピック、パラリンピックを楽しみたいと思います。そして自らも周囲に対して同じように暖かい心をもって接していきたいと心に誓いました。
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