2018-2-25
私は西暦2,000年より日本の大学向けの国際教育プログラムの企画・運営に携わっており、ここ数年はアジア地域での業務が増えて来ています。こと中国(上海)、ベトナム(ホーチミン)にはそれぞれ必ず半年ごとに学生団体を派遣しており、個人的にも両国発展の定点観測としての楽しさを実感する今日この頃です。
さて、先だって全国津々浦々の大学から集まった約40名の学生を連れ、上海での課題解決型プログラム『グローバル・キャリア・プロジェクト・ベースド・ラーニング』を実施しました。この課題解決型プログラムとは一般的にPBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)やアクティブラーニング等とも呼ばれ、予め与えられた課題を現地で実行し問題発見と解決を自ら行う能動型の教育手法であり、過去に日本で主流だった知識詰め込みと暗記重視の受動型教育とは真逆であるとも言えます。近年では文部科学省がその教育法を提唱し既に小学校レベルでの導入が始まっています。
さて、先だって全国津々浦々の大学から集まった約40名の学生を連れ、上海での課題解決型プログラム『グローバル・キャリア・プロジェクト・ベースド・ラーニング』を実施しました。この課題解決型プログラムとは一般的にPBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)やアクティブラーニング等とも呼ばれ、予め与えられた課題を現地で実行し問題発見と解決を自ら行う能動型の教育手法であり、過去に日本で主流だった知識詰め込みと暗記重視の受動型教育とは真逆であるとも言えます。近年では文部科学省がその教育法を提唱し既に小学校レベルでの導入が始まっています。
上海で行ったプログラムとは、現地で選抜された中国人学生達と共にプロジェクトチームを編成、某日系アパレル企業の販売拡大に向けたマーティング調査を行い、実際にその新たな戦略を提案し評価される、と言ったものでした。
初めて会った学生達はまずは日中英語を駆使しての自己紹介、グローバルビジネス共通言語が英語である現実も発見します。その後のプロジェクトを進めるにあたっては日中各学生の価値観や視点、文化的な違い、言語的なコミュニケーションミスやロス(交信を重ねるに連れ伝わる事が減少する現象)など様々な問題が発生しますが、共通のゴールに向かって議論を重ねると共に上海の街に繰り出しチームごとに現地調査を行い新提案を探し求めます。
プロジェクトの収穫物、クライマックスである企業向けプレゼンテーションでは、各チームが驚くほどの独自性を持った新提案を展開してくれ、こちら引率する者としても新鮮かつ驚き多い時間でした。
こうした文化的背景や言語、年齢さえ違う若者達がゴールを共有し学び働く姿、そして共に切磋琢磨する中で友情と信頼を勝ち得られたのは本当に素晴らしく逞しい事だと思いました。これからのヒト、モノ、情報が国境を無力化する21世紀ですが、今回参加した両国学生には自分こそ21世紀を支える真のグローバル人材である事を実感できた瞬間だと感じます。
政治的にはなかなか難しい問題を抱える両国ですが、グローバル化が進む企業の現場は勿論、そうした現場の予備軍ともなっている一般学生達の可能性は無限であり、今後このようなプログラムが増え更なる人材育成と両国相互理解、そして発展を助ける貴重な財産でもあって欲しいと実感します。
P.S.次回は3月に実施されるベトナムプログラムについてお伝えできればと思います。
1989年 農業経済学科卒
鎌塚俊徳
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