TJ鎌塚のグローバルレポート No.11 : 26 年度シリコンバレー研修・実施報告

world information

2000 年に米国ロサンゼルス、仲間と私が2人で起業した国際教育プログラム企画提供する組織では、グ
ローバル人材育成に向けた数々の海外プログラムを提供しています。
暗い倉庫の一角でラップトップコンピュータ一台で初めたスタートアップですが、次世代の若者を育て
たいとのミッションに賛同する仲間や企業、また日本社会の流れにも応援されて今日この日までやって来
ました。
26 年度のシリコンバレー研修は、某大学博士課程団体を筆頭に、複数大学が一堂に介して実施する合同
版、更には中高一貫校から選抜された生徒達の団体まで、と数多くの企画を動かして来ました。


●高まるシリコンバレーへの関心:
近年の日本の教育界では、政府の強力な後押しのもと、「ITスキル(DX人材)」と「起業マインド(ア
ントレプレナーシップ)」の育成を掛け合わせた抜本的な教育改革が進められています。
これは単に「プログラミングを教える」「会社の起こし方を教える」という狭い意味ではなく、「予測困
難な社会課題に対して、自ら問いを立て、テクノロジーを活用して解決策を形にする力」を育てる国家戦
略ですが、上記のような文化を持ち世界のIT産業を牽引するのがシリコンバレーです。
そして上記を鑑みた際の政府のグランドデザインと大学の具体的な戦略の全体像は以下の通りです。

  1. 政府が進める国家戦略の全体像
    政府は「新しい資本主義」の柱として、「スタートアップ育成5か年計画」 や 「デジタル人材育成推進」
    を掲げ、文部科学省・経済産業省・内閣官房が一体となって教育現場への投資を行っています。
  2. 大学レベルでの取り組み
    「大学発スタートアップの倍増計画」: 2027年までに大学発スタートアップの創出を5,000件、アントレ
    プレナーシップ教育の受講者を1万人規模にする目標。
    また、より本格的な「技術の社会実装(ビジネス化)」と「実践的なITイノベーターの輩出」を担ってい
    ます。
    全学的な「アントレプレナーシップ科目」の必修・一般化
    経営学部や工学部といった特定の学部に閉じず、文学部や医学部なども含めた「全学部対象」の起業教
    育・シリコンバレー研研修などが一般化して来ました。

    ●大学実施例:
    大学生がシリコンバレーの先進的な環境や企業文化を直接体感できるよう「シリコンバレー研修プログ
    ラム」を展開しました。我々が主に学部生・大学院生・博士課程向けの短期かつハイレベルな研修をコー
    ディネートする価値として、参加者たちが言語の壁でチャンスを逃さないよう、現地講義の多くに日本語
    サポートが入れ、英語力よりも「現状を打破したい」「失敗を恐れず挑戦したい」という熱意に火を付ける
    ことにあります。
  3. 高校レベルにおける戦略とアプローチ
    2022 年度から必修化された「情報Ⅰ」や「総合的な探究の時間」をプラットフォームとして、ITと起業
    マインドを融合させています。
    「課題解決型」のアントレプレナーシップ教育
    ここでの起業教育の定義は「会社の作り方」ではなく、「身近な地域や社会の課題を見つけ、協働して解決
    に挑む態度」の育成です。
    「総合的な探究の時間」との連動
    机上の空論で終わらせず、地域の企業や自治体と連携。生徒が「ビジネスモデルの考案」や「アプリのプ
    ロトタイプ開発」を行い、ピッチコンテスト(発表会)で大人に提案する実践が増えています。

  1. 学部生・大学院生・博士課程向け「シリコンバレーINNOVATIONプログラム」特徴
  • 目的:
    狙いは単なるありきたりの表面的な見学・訪問では無く、そこで働き暮らす人々のマインドセット
    (心の内面)を学び共有し日本に持ち帰ることにあります。可能な限り数多くのコミュニケーショ
    ンを取る事で幅広い視野とイノベーションを生み出すマインドや「失敗を恐れずに挑戦する姿勢
    (主体性)」に触れ肌で学ぶことを目的としています。
  • 内容:
    アメリカ・サンフランシスコおよびシリコンバレー近郊を訪問し、世界のトップを走る大手IT企
    業(Google, Apple, Intel など)や現地の大学(Stanford大学、サンノゼ州立大学など)、またスタ
    ートアップ企業などを幅広く視察する訪問。講演・ワークショップ。グループごとにアイデアを発
    表するピッチ(プレゼンテーション)など、様々な角度からインプット&アウトプットを行いま
    す。
  • 特徴:
    現地で活躍する起業家や研究者、講師、現地で働く日本人との交流・講演会なども盛り込まれてい
    ます。5〜7割程度が日本語で実施されるケースもあり、英語に不安がある学生でも参加しやすい工
    夫がされています。もちろんアメリカに来ているからには現地で働く世界中からの人材とのコミュ
    ケーションを行います。特に第一線で活躍するプロフェッショナルによる講義では、現地で活躍す
    る著名学者や起業家を講師として招き、特別な講義や交流の機会が設けられています。
  • シリコンバレー特有のエコシステム:
    現地エコシステムを支えるスタンフォード大学やカリフォルニア大学バークレー校など大学を始め
    として基礎研究力、それを発展させる研究室やインキュベーター、そして社会への実装に必要な資
    金・法律など、様々な周辺業界がどのように産学連携してビジネスを生み出しているのかを肌で学
    べます。

    ●学生に提供できる参加メリット:
  • 大学生としてのキャリアパスが明確になる
    大学で学んでいるサイエンスやテクノロジーが、世界トップクラスのビジネスとどう結びついてい
    るのかを実感できます。「研究者として生きるか、起業するか、企業でイノベーションを起こす
    か」といった将来のキャリアパスを具体化する機会になります。
  • 経営とIT・サイエンスの視点が身につく(日本での教育に欠けがちなビジネスセンス)
    技術的なバックグラウンド(理系脳)を持ちながら、シリコンバレーの経営風土やビジネスの仕組
    みを学ぶことで、将来的に「技術がわかる経営人材・起業家」を目指す強固な土台が作られます。
    ★自分の「軸」を見つけ、挑戦する度胸がつく!
  • 日本を外から客観的に見ることで新たな知見が得られるだけでなく、シリコンバレーで働く人々の
    明確なビジョンやパッションに触れることで、学習や研究に対する主体性が劇的に向上します。

-1989 年卒
農学部農業経済学科
鎌塚俊徳

Related post

Pickup post

Comment

There are no comment yet.

話題の本の紹介

Recent post Recommend post
  1. TJ鎌塚のグローバルレポート No.11 : 26 年度シリコンバレー研修・実施報告

  2. TJ鎌塚のグローバルレポート No10

  3. 2026年度MLB大谷・村上・岡本を筆頭に日本人投手・野手陣ともに大活躍中!

  4. DJ. Kamazukaのグローバルレポート No9

  5. DJ. Kamazukaのグローバルレポート No8

  6. 「フランスのマルシェ事情」見聞録

  1. バージニア工科大訪問 日本語学習 報告

  2. 話 題 の 図 書

  3. JUST WALK OUT

  4. グローバル情報研究部会 WEB セミナーのお知らせ

  5. 薬用植物による国際協力支援に挑む!

  6. 第3回GIAコラボ講演内容-SDGsに向かって-

SDGsポスター

TOP